犬と暮らしている方なら、
きっと一度はお世話になるのではないでしょうか。
わが家でも、みぃがパピーのころは
キッチンの仕切りにバリケードを置いていました。

そして、きっと共感していただけると思いますが、バリケード脚の部分。
見事にかじられています。
当時は「あ!またかじってる!」なんて思っていましたが、
今こうして見ると、あの小さな歯で一生懸命かじっていた時間まで思い出して、なんだか脱力してしまいます。
けれど、みぃががんばったところはそれだけではありませんでした。
わたしが見ているときは、
ちゃんと「え、なんですか?入れませんよ?」みたいな顔をしているのに、
お留守番になると鼻先で器用にバリケードをずるずる引いて突破。
帰宅後に、開いているバリケードを見て何度乾いた笑いがでたことか。
味をしめたみぃをだれも止めることはできません。
押し入れも、ふすまも、
手と鼻を器用に使ってするすると開けるので、
つっかえ棒まで導入することに。
犬なのに手を使うのは、ずるいなあと
この時、本気で思っていました。
さらに、みぃはとてもジャンプ力がありました。
ひざや股関節がはずれやすい子だったので、
日頃から下半身の筋トレをたくさんしていたからです。
ダイニングの椅子にのぼり、
そこからテーブルにのぼり、
またぴょん。びょん。びょん。
テーブルにのぼるみぃを捕まえようとすると
器用に頭をイスの背もたれ突っ込んで空間を作って降り、そのままジャンプで逃走。
ひざや腰のことを考えて用意したスロープも、
パピーのみぃにとってはただのお飾りでした。
そんなみぃを見て、
私はよくこう言っていました。
「みぃは今日も勉強熱心だね」
タオルを引っ張り落とすこと。
バリケードを突破すること。
引き戸を自分で開けること。
テーブルにのぼって盗み食いしようとすること。
誰かに教わったわけじゃなく、
みぃが自分で考えて身につけていくこと。
それをわたしはすべて「勉強」と呼んでいました。
「また勉強してんの?少しは休んだら?」そう声をかけても
みぃは知らんぷりをして、また次の勉強に取りかかります。
犬と暮らすというのは、
365日、その子の勉強に付き合うということなのかもしれません。
お正月だってみぃには関係ありません。
元旦に、どこからか引っ張り出してきた‟くつした”をぼろぼろにしているのを見て、
「みんなお休みしてるのに、元旦から勉強熱心だね」
そう言って笑った朝のことを、
今でもよく覚えています。
怒る気にもなれず、
むしろその勉強熱心さに笑ってしまう毎日。
みぃにとって「勉強」という言葉はほめ言葉だったのかもしれません。
首を何度もかしげて、私の言葉をしっかりと聞いていたので。
聞いていた割には勉強をやめることはなく、逆にどんどエスカレートしていきました。
でも、そんな日々こそかけがえのない時間なのかもしれません。
