みぃと歩む|緑内障と闘っていた夏。抱っこで河原へ、ハーブ湯で拭いて

緑内障の初期、みぃは、ほぼ寝ていました。

眼圧が高く、目が痛かったようで、目もあまり開けられずにいました。

いつも活発なみぃが、ほとんど動かずにいる。

その姿を見ているのは正直つらいときもありました。

それでも、ごはんだけはしっかり食べてくれて

「ちゃんと生きる力は残っている。」

そう思えたことが、当時の私にとっては大きな支えでした。

眼圧が落ち着くにつれて、少しずつ元気に

内服と点眼、眼圧を下げる点滴などの治療を続けながら、眼圧は少しずつ落ち着いてきました。

それに合わせるように、みぃも少しずつ元気をとりもどし

ちょっと部屋をウロウロしてみたり、わたしのごはんを狙ってみたり

寝床のタオルケットをかじってみたりと本当に日ごと出来ることが増えてきた。

でも無理はさせたくないし、負担のない範囲で、できることをしてあげたい。

そこで始めたのが、抱っこでのお出かけでした。

抱っこで河原へ、土の上へ

よく行ったのは近所の河原や、公園の木陰の草むらです。

保冷剤を入れたスリングで移動し、みぃが歩くのは土や芝生の上だけ。

土や芝生はアスファルトと違って照り返しの熱が少なく、

ダックスフンドのように体高の低い犬でも安心して歩くことができます。

肉球のやけどの心配も少なく、夏のお散歩にはぴったりの距離と場所でした。

早朝に出かけると、草には露がついていて思っていた以上に涼しいこともあります。

短い時間でも外の風を感じてもらいたい。

そんな気持ちで、抱っこして出かけていました。

楽しみにしていた教室

ちょうどこの頃、私は犬の植物療法の勉強をしていました。

月に一度、犬と一緒に通える教室があり、教室の中でも自由に過ごせる環境でした。

本当は夏なので、できるだけ外出させたくなかったのですが

その日になると、みぃは「私も行く!」と言わんばかりソワソワしていました。

結局、根負けした私は、みぃをスリングして(ちゃんと頭まで入れられるもの)

電車で通うようになりました。

教室の近くには大きな公園があり、木陰を少し歩いたり、お友達になったわんちゃんたちと顔を合わせたり。

それもみぃにとってはとても楽しみなことの一つだったようです。

肝心の教室では私の靴を枕にして、安心したように眠ってしまうこともありました。

病気になっても、みぃには楽しみにしている時間がちゃんと残っていました。

その穏やかな時間は、今でも私の大切な思い出です。

帰ったら、ハーブ湯で拭いて

朝露でびっしょりになった体は、ハーブ湯で丁寧に拭いていました。

実はこの頃、みぃは目の負担を考えて、半年ほどお風呂に入れられない時期が続いていました。

目の状態を考えると、シャンプーをすることにも慎重にならなければならなかったからです。

だからこそ、ハーブ湯で体を拭く時間は、みぃにとっても私にとっても大切な日課になっていました。

そして、回復を信じて待つということ

不安がなかったといえば嘘になります。

眼圧が下がるまでの時間、お風呂に入れられない日々、ほとんど動かないみぃを見守る時間。

「これで本当にいいのだろうか。」

何度もそう思いましたしたくさんの本やインターネットでの検索もしました。

それでも、みぃの回復力を信じ、待ち続けました。

少しずつ眼圧が落ち着き、少しずつ元気を取り戻していく姿を見ながら、

待つことも、大切なケアのひとつなのだと教えてもらった気がします。

同じような不安を抱えている飼い主さんへ

目の病気に限らず、愛犬や愛猫の体調に変化があると、

「これで合っているのかな」「どうしたらいいんだろう」と不安になることはたくさんあります。

そんなときは、どうか一人で抱え込まないでください。

あんみでは、日々の暮らしの中で感じる小さな不安や、「こんな時どうしていた?」というご相談もお受けしています。

メールほどかしこまらなくても大丈夫です。

公式LINEへのひと言からでも、お気軽にご相談ください🌿

みぃと歩む | 手作りごはんのこと。5kgのダックスの場合

ステロイド治療が続く中で、わたしがずっと大切にしていたのが毎日の食事でした。

病気と闘う力は、毎日のごはんから生まれる。

胃腸が消化に使うエネルギーを少しでも減らし、その分を体が本来の力を発揮するために使ってほしい。

そんな思いから、みぃのごはんを手作りに変えました。

最初は難しそうに感じていましたが、続けてみると意外とシンプル。

そして何より、みぃが毎食待ち遠しそうに、うれしそうに食べてくれる姿が、わたしの一番の励みになっていました。


手作りごはんは、消化にやさしい

市販のドッグフードには、栄養バランスが整っていて保存しやすいという良さがあります。

一方で、手作りごはんは水分を多く含み、やわらかく調理することで、

あまり噛まずに食べる癖のある子も消化しやすい食事として取り入れられることがあります。

病気と向き合っていたみぃには、食べることそのものが毎日のケアのひとつでした。


見た目のボリュームで、満足感も

手作りごはんに変えて驚いたのは、見た目のボリュームです。

同じくらいのエネルギー量でも、毎回お皿いっぱいのごはんになります。

みぃは器を見た瞬間から目を輝かせて、

「これ全部食べてもいいの?!」という顔をします。

食べる時間が楽しみになることも、手作りごはんの魅力のひとつだとみぃが教えてくれました。


5kgのミニチュアダックスの1食分(一例)

写真の量で約100〜150gが目安です。

まな板にのっていると少なく見えますが完成のころにはボリューム満点です。

たんぱく質・野菜・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラルのバランスを考えながら、その日の体調に合わせて作っていました。

※体重・年齢・活動量・体調によって適量は異なります。


今回のレシピ

  • 真鯛・舞茸・人参をやわらかく茹でる
  • 細かくほぐして食べやすくする
  • 発芽玄米ごはん(または白米)と混ぜる
  • 自家製イタリアンパセリ・すりごま・ハーブを適量加える
  • 「はじまりの結」微粉末を加えて完成

毎日の食卓の中で、無理なく栄養を取り入れられるよう心がけていましたが

だいたい栄養バランスは1週間から10日ほどでとっています。


家計にもやさしい手作りごはん

「手作りごはんはお金がかかりそう。」

そう思われることもありますが、実際はスーパーで手に入る旬の食材を使うことがほとんどでした。

特売の日のお魚や旬の野菜を選びながら、その季節に合った食材を取り入れる。

薬膳とは旬の食材を取り入れることから始まります。

そして、そんな作り方でも十分続けられます。


正解は、その子によって違う

みぃと暮らして学んだことがあります。

それは、

「良い食材」と「その子に合う食材」は、必ずしも同じではない。

ということ。

お酢、塩、出汁、ハーブ、オイル。

オリーブオイル、ココナッツオイル、サーモンオイル、マグロオイル、ヘンプオイル、インカインチオイル……

本当にたくさん試しました。

みぃはサーモンオイルでお腹がゆるくなることがありましたが、かつおオイルとは相性が良く、安心して使うことができました。

このかつおオイルにたどり着くまでが大変でしたが体質に合ってくれた時は嬉しかったです。

食材も同じで、産地によって体の反応が違うこともありました。

「この産地なら大丈夫そう。」

そんなことが少しずつ分かるようになったのも、毎日みぃを観察し続けてそれにみぃも協力してくれたからです。


季節によって、体は変わる

実はみぃ、毎年秋になると体重がぐっと落ちる子でした。

だから夏は、「いかに元気に食べてもらうか、太ってもらうか」が毎年のテーマ。

「少し多めに食べてもらえば体重が維持できるかな。」

そう思ってごはんを増やしたこともありました。

私にとっては羨ましい体質でしたが、そう簡単に体重は増えてくれません。

でも……

みぃは大喜び(笑)。

たくさん食べられて、とても嬉しそうでしたが

お腹がびっくりしてしまって、結局お腹を壊してしまうことも。

食べる量を増やせばいいわけではない。

季節も、その子の体質も、その日の体調も関係している。

みぃはそんなことを、毎日の暮らしの中で教えてくれました。


みぃが教えてくれたこと

今のわたしが植物療法や食事を考えるとき、一番大切にしていることがあります。

それは、

「何が良いか」ではなく、
「その子に何が合うか」。

ということ。

本に書いてあることもとても大切な情報。

でも、それ以上に教えてくれるのは、毎日一緒に暮らしているこの子自身です。

少しずつ食べてみる。

少しずつ変えてみる。

そして、よく観察する。

その積み重ねが、その子だけの答えにつながっていくのだと思います。

これからも「みぃと歩む」では、みぃが教えてくれたことを、少しずつお話ししていけたらうれしいです。🌿🐾

みぃと歩む|左目のこと、そして長いステロイド治療と体を整える日々

緑内障の長い治療が続く中で、みぃの左目が見えなくなったことは前の記事でお話しましたが

実は、不思議なことに落ち込む間もありませんでした。

だって、みぃ本人が一番たくましかったんですから。

「やっちゃった、えへへ」

左目が見えなくなって、みぃは壁やドアにぶつかることが増えました。
視界のバランスが変わったのだから、当然のことです。

そのたびにわたしは

「見えてないんだから、ちゃんと前見て!」

と言っていたのですが、みぃはぶつかるたびに

「やっちゃった、えへへ」という顔をして

本犬は、あまり気にしていなかったみたい(笑)。

普段のお散歩のときも、わたしとアイコンタクトをしている瞬間にぶつかることがたまにありました。
よそ見をしてぶつかるのは、見えている子でも見えていなくても一緒ですね(笑)。

そのうち、みぃは家の中の構造を自分なりに学習して覚えていきました。

どこに何があるのか。
どこを通れば安全なのか。

体で覚えてしまえば、ぶつかることは少なくなります。

なので環境は、あえて変えませんでした。

右目は見えていましたし、みぃ自身がこの家のことをちゃんと覚えていたから。
変えないことの方が、みぃにとって安心できることだと思いました。

3〜4年続いたステロイド治療と、植物療法でのサポート

目の治療は、内服のステロイドと3種類の点眼薬を使いながら、3〜4年にわたって続きました。

アレルギー性から始まった目の病気にステロイドは、必要な治療でした。

一般的にも知られている通り、長期的な投薬での体の負担も考えていました。
そこで、植物療法では肝臓をサポートするハーブなどを取り入れ、体の土台を整えるケアを続けていました。

使用していたのは、ダンディライオン、ミルクシスル、クリバーズ、バードックなどです。

そして、この時期に加えたのがアイブライトとカモミールジャーマンそしてリンデンです。

アイブライトは、古くから目にまつわるケアに用いられてきたハーブです。
目のトラブルを抱えるみぃのケアのひとつとして取り入れました。

カモミールジャーマンは、鎮静や消炎、消化のサポートが期待されるハーブです。
緑内障による負担がある時期、薬による治療と合わせて、

体全体を支える目的で取り入れていました。

リンデンは身体の水分バランスをサポートするハーブの一つで

緑内障による眼球の水分の排出をサポートするために選びました。

薬は必要な場所へ働きかけ、植物療法は体が本来持っている力を支える。

それぞれの役割の違いを大切にしながら、長い治療期間を過ごしていきます。

ペット薬膳管理士の勉強で、ごはんも本格的に見直した

この頃、わたしはペット薬膳管理士の勉強も始めました。

植物療法だけではなく、毎日の食事からももっと体を整えたい。
そんな思いが強くなっていたころです。

肝臓をサポートする食材を取り入れたり、消化のことを考えながら旬のものを選んだり。

薬膳の詳しい話は、また別の記事でお伝えしますが、食べることも体を支える大切な時間。

そのことを、みぃが体を通して教えてくれた時間でもありました。

長い治療期間、みぃはずっと前を向いていました。

ぶつかっても「えへへ」と笑って、
ごはんをしっかり食べて、
お散歩を楽しんで。

そのたくましさに、わたしは何度も励まされました。

みぃと歩む|みぃの最初の見立てノート

植物療法と出会った私は、みぃのために少しずつ食事やハーブについて見直し始めました。

いま振り返ると、これが私にとって最初の見立てノートだったように思います。

当時の私は植物療法家ではありませんでした。

ただ、みぃにできることはないだろうかと毎日考えていた飼い主でした。

まず取り組んだのは食事です。

それまでの私はドッグフードを総合栄養食なので信頼していました。

栄養バランスを考えると手作り食だけにする勇気がなかなかでなくて、

最初はドッグフード半分、手作り食はトッピングから始めました。

それと消化の負担を減らしたいと思い、フードはふやかしやわらかくしました。

みぃは幸いなことに、ごはんだけは多少速度は落ちていたけれどしっかり完食。

だから私は、

「食べること」

「眠ること」

を何より大切にしていました。

当時の私は、病気そのものだけを見るのではなく、みぃが持っている力を支えることが大切なのではないかと考え始めていたのです。

植物療法で、目と肝臓には深い関わりがあることこの時初めて知りました。

もちろん他の臓器についても深いかかわりについてを学んでいきました。

みぃはステロイド治療も続けていたため、肝臓への負担を一番に考え

そこで中心に使ったのが、

ダンディライオン(たんぽぽ)
胆汁の分泌を促し、肝臓のデトックスをサポートします。

ミルクシスル
肝臓を保護する代表的なハーブ。ステロイド治療中の肝臓ケアに欠かせない存在です。

クリバーズ
リンパの流れを良くして老廃物を排出。体全体のデトックスを助けます。

バードック(ごぼう)
血液を浄化し、肝臓の働きをサポートします。

などのハーブでした。

これらは、現在私が作っている「はじまりの結」の原型になったブレンドです。

食事では、

しじみ汁やレバー、じゃこなどを積極的に取り入れていました。

今ならもう少し違う組み立てもできると思いますが

食べることは、体が回復しようとしているサイン。

どんなに不安な時期も、みぃの食いしん坊なところに何度も救われました。

そしてハーブを取り入れて間もなく、ひとつの変化に気付きます。

みぃの毛が伸び始めたのです。

実は最初はなんか毛並みがあばれ始めて収拾がつかなくなってきたなぁと思ってたのですが

今までやったことのないブラッシングを始めたりもしました。

病気の改善とは直接関係ない小さな変化かもしれません。

けれど私は「体が何かがんばっているなぁ」と思い、嬉しかったことを覚えています。

体はひとつにつながっています。

だから目だけを見るのではなく、毛や皮膚、食欲や睡眠、うんちやおしっこまですべて見ていく。

そんな視点を少しずつ学び始めた時期でした。

今思えば、この頃に学んだことが現在の結の原型になっています。

病気を見るのではなく、その子を見る。

症状だけを見るのではなく、暮らしを見る。

そして飼い主さんと一緒に考える。

すべては、この「みぃの見立てノート」から始まりました。

みぃの見立てノートは、この後も続いていきます。

植物療法を学ぶ中で、私はペット栄養管理士やペット薬膳管理士の勉強を始めました。

そこで出会ったのが体質学です。

同じ病気でも、その子によって体の状態は違います。

年齢によっても違う。

季節によっても違う。

その時の暮らし方によっても違う。

みぃと暮らしながら、私は少しずつ「今、その子に何が起きているのか」を見る視点を学んでいきました。

体重の増減ひとつにも理由があり、食欲や睡眠、季節やライフステージも見立ての大切な材料になります。

今、私が見立てをするときに大切にしている考え方の多くは、この頃のみぃとの時間の中で育ててもらったものです。

みぃの見立てノートは、まだ始まったばかりです。

みぃと歩む|笑顔が一番のくすり

前回のお話では、みぃが4歳の夏に発症したアレルギー性ブドウ膜炎についてでした。

虹彩の癒着が進み、緑内障へと移行していると診断され私は毎日不安と向き合っていました。

そんな頃、ブログを通じて知り合った友人から植物療法はどうですか?と連絡をいただき、

これが私と植物療法との最初の出会いでした。

当時の私は植物療法について、ほとんど何も知りませんでした。

何なら自分で飲むのは苦手の部類。

ただ、みぃのためにできることがあるならやってみたい。

そんな思いで勉強を始めました。

同時に、セカンドピニオンとして別の獣医さんとのご縁もいただきました。

この出会いは私たちにとって、とても大きなもので

病気だけを見るのではなく、みぃという存在全体を見てくださる先生だったんです。

不安なことを相談できること。

分からないことを一緒に考えてくださること。

動物には優しく、飼い主にはとても厳しく怖い先生でしたが(笑)

とても心強かったことを覚えています。


あらゆる治療の中で、ステロイドも使用しました。

ステロイドという言葉に不安を感じる方も少なくないと思います。

実際、私も最初はそうでした。

けれどいま振り返ると、ステロイドは敵ではありませんでした。

必要な時に、必要な量を、正しく使う。

そして体の状態を見ながら減薬していく。

みぃは眼圧の安定が数カ月続いたのち、少しずつ薬を減らし

最終的にはステロイドを卒業することができました。


そして、この経験はのちに私自身を助けることになります。

翌年、今度は私自身が病気になり、ステロイド治療を受けることになったのです。

ですが不思議と怖くありませんでした。

みぃと一緒に学んだ経験があったからです。

薬を必要以上に怖がるのではなく、正しく理解して使うこと。

そして治療と同時に体を整えていくこと。

みぃが教えてくれたことが、そのまま私の支えとなりました。


病気の経過の中で、左目は視力を失いました。

けれど虹彩癒着していた右目は回復し、左目の眼圧はステロイド卒業とともに安定しました。

もちろん目薬も卒業です。

そして何より、みぃは変わりませんでした。

河原を走り、

ごはんを楽しみ、

いたずらをして、

毎日をいつも通り生きていました。

この頃には左目の視力は失っていました。

それでもみぃは、毎日を楽しそうに過ごしていました。


そして気が付けば、毎月の動物病院が楽しみになっていました。

診察の日になると、

「今日はどうかな」

眼圧OK

薬が減っても病状が安定し、良い報告もできた。

眼圧の検査もお手のもので

そんな日には先生も看護師さんも一緒に喜んでくださいました。

病気が良くなることは、もちろん私たちにとっても嬉しいことです。

けれどそれだけではありません。

一緒に頑張ってくれた人たちの笑顔も増えていく。

私はその時、

治療とは病気だけを見るものではないのだと知りました。


今振り返ると、この頃にできたのが「チーム結」の原型だったように思います。

病気を見るだけではなく、その子全体を見ること。

薬を敵にしないこと。

体の声を聞くこと。

そして何より、笑顔を大切にすること。

みぃが教えてくれたことは、今も私の中に生きています。

だから私は今でも思うのです。

笑顔が一番のくすり

みぃと歩む|飼い主は一番の主治医

みぃが4歳の夏。

お休みをとってたのしく旅行した数日後、みぃがしきりに目をこするようになり

痛いのか痒いのか、目を細めるようになりました。

最初は草むらで何か入ったのかな、くらいに思っていたのです。

念のため病院を受診すると、「アレルギー性ブドウ膜炎ではないか」と診断されました。

目薬を処方され、1日3〜4回の点眼が始まりました。

先生からは、

「目の病気は進行が早いので、何かあったらすぐ来てください」

と言われていました。

けれど当のみぃはいたって元気で

ごはんもしっかり食べる。

お散歩もいつも通り楽しそうに歩く。

普段と変わらない様子に、私はどこかで安心していたのだと思います。

ところが診断から1週間ほど経った頃、両目の虹彩(目の色がついている部分)が癒着し始めていました。

元気そうに見えるのに、目の中では病気が進行していたのです。

当時の写真です。

(虹彩癒着の写真)

虹彩(目の色がついている部分)が癒着し始めていました。この頃は点眼を続けながら、毎日目の様子を観察していました。

しばらくはホームドクターの病院で点眼と診察を受けていましたが癒着が進んでしまい

別の病院を紹介され、精密検査を受けることになりました。

そこで初めて全身のエコー検査というものを経験します。

検査の結果、目の病気だけではありませんでした。

僧帽弁閉鎖不全症。

そして胆泥症の悪化。

思いもよらなかった診断が次々と並びました。

さらに目については手術を勧められましたが

その手術はすぐには受けられないとのことでした。

理由は獣医さんの学会の予定。

最短でも1か月先になると言われました。

当時の私は、

「いのちに関わるかもしれない状態なのに、なぜ1か月も待つのだろう」

と強い違和感を覚えたことを今でもよく覚えています。

けれど今振り返ると、あの時間にも意味があったように思います。

結果的に手術は受けずに済み、その後の大切な出会いへとつながっていきました。

当時の私は知る由もありませんでしたが、後になって

「あのタイミングにも意味があったのかもしれない」と思うようになりました。

この頃に私が学び始めたのは植物療法だけではありませんでした。

毎日一緒に暮らしているからこそ気付ける変化があること。

病院で診てもらうことの大切さと同じくらい、日々の様子を見守ることも大切だということ。

病気を診断するのは動物病院の先生です。

けれど、「いつもと違う」を最初に見つけられるのは飼い主さんです。

私はこの経験を通して、

飼い主さんは、その子の一番の主治医なのだと思うようになりました。

今日もいっしょに眠ることの幸せを。

「おはなしのじかん」

このころは、ごはんちゃんと食べれておりこうだね

お散歩いきたくなったら教えてね

目薬もちゃんとできてえらかったね

そんな話をたくさんしていたと思います。

「明日も一緒に起きようね」

そう言って眠る毎日でした。

次回は、植物療法との出会いと、みぃの体が少しずつ変わっていったことについてお話しします。🌿

みぃと歩む|伸びなかった毛が教えてくれたこと

― 胆泥症、ごはんのこと、そしてロングヘアになったみぃー

みぃは血統書ではロングヘアでした。

けれど、わたしが想像するほど毛が伸びませんでした。

もしかして、どこかでスムースの血が入っているのかな。
パイボールドの柄を見ると、ジャックラッセルテリアの血が混ざっているのかな。

そんなふうに、いろいろ想像していました。

トリマーさんには
「カットしなくていいね」
なんて言われて。

シャンプーも楽でしたし、
それもみぃの個性なのかな、くらいに思っていたのです。

あとから気づいた、小さなサイン

そしてその原因を後から気付くことになるんです。

あれは、体からの小さなサインだったのかもしれないと。

みぃはパピーのころから胆泥症がありました。

胆汁が出にくいので肝臓に負担がかかり、消化吸収もうまく働かないと、
栄養は体のすみずみまで届きにくくなります。

毛や皮膚は、そんな小さな変化を静かに映し出します。

毎日見ていると気づきにくいけれど、
体はずっと、サインをくれていたのかもしれません。

4歳の冬、毛が変わった

4歳のとき、
みぃはアレルギー性ブドウ膜炎を発症しました。

そこから食事を見直し、体を整えるには、
毎日のごはんがいちばん大切なのかもしれない。

その思いから、少しずつ手作りごはんに切り替えました。
同時に、みぃの体を支える植物の力も、少しずつ学びました。

胆汁の流れを助け、食欲や唾液を促すダンディライオン。
肝細胞の再生を支えるミルクシスル(マリアアザミ)

当時はまだ名前もありませんでしたが、
いま「はじまりの結」と呼んでいるブレンドの原型は、このころ生まれました。

そして食事に意識してとり入れたのは、
ブロッコリースプラウト、しじみ汁、レバーなど。

このころ、ミドリイガイをすすめてもらったことがありました。

「犬って貝も大丈夫なんだ」

そう驚いたのを覚えています。

からだやおなかの調子を見て

食べても大丈夫ですと教えていただいたので、貝類も少しずつ試しました。

しじみ、あさり、牡蠣。どれも大丈夫で
お腹をこわさないことを確かめながら続けているうちに、みぃはすっかり牡蠣好きになりました。

犬も猫も、
それから小さな子どもたちもそうですが、

大好きな人が「おいしい」と感じているものを見て、
それを覚えていくのだそうです。

だから新しいものを食べてほしいときは、
まず自分が何度もおいしそうに食べて見せるといい。

そんなことを教えてもらったことがあります。

たしかにみぃは、
わたしが好きなものを、よく真似して好きになりました。

牡蠣もそのひとつ。

夕食のたびに腕をぺしぺし叩いて(結構痛い)
「それ、わたしも食べられますよね?」
とでも言いたげに見上げる姿が、いまも目に浮かびます。

そんな毎日を続けるうちに、
少しずつみぃの体に変化があらわれました。

それまで伸びなかった毛が、
驚くほどふわりと伸びはじめたのです。

ロングヘアらしく、やわらかい。

胸元も、耳の飾り毛も、しっぽも。
少しずつ伸びて育っていきました。

その変化を見たとき、

「ああ、栄養がちゃんと巡るって、こういうことなんだ」

みぃの体を通してそう教えてもらいました。

体はいつも、静かに教えてくれている

元気そうに見えても、
体はほんの小さなサインを送っていることがあります。

毛並みや毛の伸び方も、そのひとつ。

みぃが教えてくれたのは、
体の声はいつも、とても静かだということでした。

あのころは「これも個性かな」と思っていましたが
いま振り返ると、みぃはずっと体の声を送ってくれていたのだと思います。

毎日そっと触れて、顔を合わせて、話をして。

その積み重ねが、いつか意味を持つ日がくる

そんなふうに思っています。

みぃは自分の毛並みを通してそんなことを教えてくれました。

「はじまりの結」は、
みぃの体が教えてくれた、小さな希望の記憶です。

みぃと歩む|股関節とひざのトラブル。

ダックスのみぃと続けた、自然のトレーニングのこと

ダックスフントは胴長短足という体型から、股関節やひざに負担がかかりやすい犬種です。

みぃもパピーのころの健康診断で、ひざのゆるさと股関節が脱臼しやすい形状であることを先生に指摘されていました。

治療は必要ないけれど、まず筋肉をつけることが大切だと言われました。

自然がみぃのトレーニング場所

先生からのアドバイスは、下半身に筋肉をつけること。

そのために取り入れたのが、川原のごつごつした砂利の上を歩くこと。

でこぼこした地面を歩くことで、平衡感覚が養われます。

ついでにわたしの平衡感覚や足裏の感覚も養われていきます。

そしてお散歩では、小さな丘や山の緩やかな坂道の上り下りで、後ろ足の筋肉をしっかりつけていきました。

もちろん私も、しっかりと汗をかきながらついていきました。

内側からのサポートとして、筋肉をつけるには、食事からのアプローチも大切です。

良質なたんぱく源として鶏肉を多く取り入れ、軟骨を作るコラーゲンを補うために鯛の煮物や

タウリン豊富な貝の煮汁も積極的に食卓に並べる日々。

運動と食事、両方からみぃの体を支えていました。

びっこをひいたとき——痛み止めを使わない選択

トレーニングとケアを続けていても、たまに股関節やひざが外れてびっこをひくことがありました。

痛かったと思います。

最初はびっくりして病院へ駆け込んだことを思い出します。

獣医さんと相談した上で、わたしたちは痛み止めは使いませんでした。

痛みがなくなると動きたがって、かえって悪化してしまうことがあるから。

いちばんの治療は、安静にすること。

その代わりに取り入れたのが、セントジョーンズワートオイルとラベンダーのアロマオイルを使ったホットコンプレス。

温めながら、やさしくケアしていました。

みぃのホットコンプレスにも、この組み合わせを使っていたのですがラベンダーの香りにつつまれてうとうと眠ってしまうこともよくありました。

セントジョーンズワートオイルとは

セントジョーンズワートは古来から痛み止めとして使われてきたハーブです。

ハーブは飲んだり食べたりする内側のケアのほかに、オイルにして肌から取り込むこともできます。

わたし自身も腱鞘炎や腰痛のときにラベンダーと一緒に使っていて、数日でずいぶん楽になることが多いので今でもたまに使っています。

痛みと炎症にはビタミンCを

痛みや炎症のケアにビタミンCも積極的に摂ってほしいです。

みぃにはローズヒップとハイビスカスのティーを多めに飲ませていました。

みぃは酸っぱいものが大好きな子だったので、そのままで喜んで飲んでいましたが(笑)

普通のワンコには酸味が苦手な子も多いので、はちみつを少し加えてあげるのがおすすめです。

ローズヒップとハイビスカスが自宅にない場合は、自家製のはちみつレモンでもOK。

飼い主さんも一緒に飲めて美味しいので、ぜひ作ってみてください。

さらにおすすめなのが、ローズヒップ+ハイビスカス+はちみつでゼリーを作ること。

これが好きなワンコ、すごく多いんです。

以前ワークショップの試食でお出ししたとき、グルメで有名なトイプードルが何度もお変わりしてくれたほどの人気ぶりでした(笑)

もちろん、飼い主さんも一緒にゼリーパーティすることもおすすめです。

※ビタミンCは摂りすぎるとお腹がゆるくなることがあるので、様子を見ながら取り入れてくださいね。

動けない日の、みぃなりの発散法

安静中のみぃは、足以外は元気そのもの(笑)

痛くて動けないのに、保護用のクッションを噛んでみたり、体を包んだ毛布を振り回したり。

動けないイライラをそこにぶつけていました。

でも、それは止めませんでした。

それがみぃなりのストレス発散だったからです。

痛くてもご飯はきっちり3食。ゼリーパーティー付きで(笑)

食欲があるということは、体が回復しようとしているサイン。

みぃの‟食いしん坊なところ”に、何度助けられたかわかりません。

治療だけが、ケアじゃない

ダックスと暮らしている方へ。
関節が弱い犬種と暮らしている方へ。

治療だけがケアではありません。

日々の運動。
毎日の食事。
そして、何かあったときの自然なアプローチ。

そんな小さな積み重ねが、体を支える大きな力になることがあります。

みぃとの経験が、どこかの誰かの安心につながったら嬉しいです。

みぃと歩む|胆泥症のこと、そしておやつを知らなかったみぃのこと

みぃはパピーのころから、おなかが弱い子でした。

よく吐くし、よく下痢もする。前回の記事にも書いた通りです。

そこに加えて、もうひとつ早くからわかっていたことがありました。

胆泥症です。

血液検査とレントゲンで見つかった胆泥

定期的な血液検査とレントゲン検査の結果で、胆泥が見つかりました。

胆泥症はダックスフントなど小型犬に多いといわれていますが、

みぃの消化の弱さとも関係していたのかもと思います。

胆汁がうまく出てくれないのも、消化の弱さにもつながっていたのかもしれません。

病院の先生には、よくあることだから様子を見ながらにしましょうねと言われていたので

このころはまだ本格的な食事療法には踏み込まず、できることから少しずつ始めました。

  • 乳酸菌サプリを取り入れる
  • アレルギーが出にくいカンガルーや白身魚のフードに変える
  • 食事の回数を増やして、一回の量を少なくしてみる
  • お水はいつでもたくさん飲めるように、大きな容器に変える

小さな積み重ねでしたが、みぃの体のことを考えながらひとつひとつ試していく日々でした。

キュルキュルとおなら問題(笑)

おなかが弱いみぃは、よくおなかがキュルキュル鳴っていました。

わたしがみぃのおなかに耳を当て首をかしげて「これ何の音?なんのおと?」と聞くと、みぃも一緒に首をかしげる。そのやりとりが何度あったことか(笑)。

さらには、自分のおならにびっくりして振り返ることも。

「ええっ今の何!?」という顔をして私の顔をを見たり、思わず笑ってしまった場面が何度もありました。

またはその逆で、スカして知らんぷりすることもあり、そういう時は

においの原因を探すわたしに、しっぽをふってにおいを拡散させたりもしていました。

体は繊細でも、こういうところがみぃらしかった。

重いテーマの中でも、こんなふうに笑える記憶がたくさんあります。

おやつという言葉を知らなかったみぃ

消化が弱くて吐きやすかったみぃには、固いものは早くからNGにしていました。

だからおやつはあげたことがなかった。

その結果、みぃは「おやつ」という言葉を一度も覚えないまま、犬生を終えました。

お散歩仲間のワン友のママさんが「おやつだよ!」と声をかけてくれたとき、他のワンちゃんたちが反応する中、みぃだけはしらんぷり。

その言葉が自分に関係するものだとは、まったく思っていなかったんでしょうね。

当時は少しせつない気持ちもありましたが、今思えばそれだけ体のことを丁寧に考えてあげられた証でもあったのかな、と。

おやつは知らなかったけれど、みぃにはちゃんと愛情が届いていたと思っています。

みぃと歩む|おなかと耳と、大好きな動物病院(パピーのころ)

みぃはパピーのころから、少しだけ体が繊細な子でした。

おなかが弱くて、よく吐いたし、よく下痢もした。

「また今日もか…」と思いながらも、お世話をする日々。

おしりもよく洗ったし、じゅうたんの掃除もたくさんした。

それもみぃとの大切な時間のひとつでした。

それから、ダックスフントのたれ耳特有の悩みも6カ月くらいからありました。

そう、外耳炎です。

たれ耳は蒸れやすく、放っておくとすぐに耳の中の環境が悪くなってしまう。

だからこまめにお耳をひっくり返して、通気をよくして、お薬でケアする。

そして私だけかもしれませんがよく耳のにおいをかいでいました。

それらがみぃとの日課でした。

面白かったのは、みぃがこの耳のお薬をとても気に入っていたこと。

嫌がるどころか、むしろ喜んでいたくらい(笑)。

そのせいかどうか、耳をひっくり返す習慣はみぃの体にしっかり刻まれて、大人になってからも、最後まで耳がよくひっくり返ったままになっていました。

それを見るたびに、なんだかなつかしくなって、くすっと笑ってしまったものです。

そしてもうひとつ、みぃの特徴といえば——動物病院が大好きだったこと。

お散歩の途中でも、病院の前を通ると自ら入ろうとする。

診察も、処置も、特に怖がる様子もなく「こんにちはー!」ととびきりの笑顔で先生に挨拶をしていました。

狂犬病ワクチンや混合ワクチンの日も、みぃはいつも通り。

わたしが診察台の前でみぃにひたすら話しかけます。

「今日の夜ご飯、どうしようか?」

「夕方のお散歩は今日はないんだよ」

「注射したから暴れん坊はできないよ」

気がついたらいつの間にか注射が終わってるという作戦。

いつもみぃはきょとんとした顔をしていました。

怖かったのかもしれないけれど、わたしの声を聞きながら、ちゃんとそこにいてくれていた。

そんな子でした。

体は繊細でも、心はどっしりしていた。

それがパピーのころのみぃでした。

この先、みぃの体といろんなことに向き合っていくことになるのですが——それはまた、次の記事で。