いのちのバトン 第3回 | 手放したその先に、みぃが教えてくれたこと
これは、東日本大震災のすこし前のお話です。
愛犬みぃは、アレルギー性ブドウ膜炎を発症しました。
左目が見えなくなるかもしれない
抗生物質、ステロイド、点眼、点滴——あらゆる治療を続ける中で、みぃの病状は緑内障へと進んでいきました。左目の失明という現実が、目の前に迫っていました。
その頃から、ハーブや食事によるケアを少しずつ取り入れるようになりました。
体を整えること。
安心して眠れること。
無理をさせず、その子の力を信じること。
植物の力はとてもやさしく、そして静かに、みぃを支えてくれていました。
そして12月のある日、私は心の中でひとつの決断をしました。
たとえ失明したとしても、みぃが楽しく過ごせるようにしよう。
見えることに執着するより、
みぃが安心して過ごせること。
ちゃんと食べて、眠って、笑っていられること。
その方が、ずっと大切なのではないかと思ったのです。
不思議なことに、その覚悟を決めてから、みぃの状態は少しずつ落ち着いていきました。
失明そのものは避けられませんでしたが、緑内障は奇跡的に完治し、その後は穏やかな時間を取り戻していきました。
私はその時、植物の力の大きさを改めて感じました。
そして同時に、
「治すこと」だけがすべてではないこと。
安心できること。
心がほどけること。
その子らしく生きられること。
それらが、命にとってどれほど大切なのかを、みぃから教えてもらった気がしています。
詳しいことはブログの「みぃと歩む」にこれから綴っていきますが、
あの経験があったからこそ、翌年の震災のときに迷わず動けた。
「植物療法は命に寄り添える」という確信が、すでに私の中にあったのだと思います。
できることを、できる形で
みぃとの経験で得た知識と確信を持って、私は震災支援のメールを送りました。
前回の記事でお伝えした保護された動物たちと向き合った時、
私はみぃとの時間の中で感じてきたことを思い出していました。
食べること。
眠ること。
安心できること。
そして、生きることをあきらめないこと。
犬や猫たちは、きっと私たちが思っている以上に強く、やさしい存在です。
だから私は今も、その子自身が持っている力を信じながら、そっと寄り添うことを大切にしています。
ペットシッターという仕事を選んだ理由
みぃとの日々を通して、私はあることを強く感じるようになりました。
飼い主さんが安心してペットを任せられる存在が、もっと必要だということ。
病気の子を抱えながら仕事に行く不安。
旅行や出張のたびに感じる後ろめたさ。
「この子のことをわかってくれる人に、お願いしたい」
そんな願いを持つ飼い主さんが、どれだけいるだろうかと。
みぃの体質、好み、その日の調子——それを一番よくわかっているのは飼い主である私でした。
だからこそ、同じようにペットのことを深く理解した上でお世話できる存在でありたいと思ったのです。
植物療法の知識も、みぃとの経験も、すべてがペットシッターという仕事につながっていきました。
次回は、あんみが大切にしているタッチケアと、寄り添うということについてお話しします。🌿

